教育の正念場
東海市教育長 深谷 孟延 平成16年1月17日
1 地鳴りする教育維新 現場にすごい嵐がやってきていることの自覚を持ってほしい。 <例1> 経済産業省の諮問会議 校長に企業の最高責任者(CEO)にあたる権限を与え、特色のある学校運営を求める「学校改革構想」をまとめた。 <例2>愛知の教育を考える懇談会 知事部局直轄。教育委員会が入っていない現実。 現場はクリエイティブに。横並び主義の一掃。面白い時代。やりがいのある時代という認識。
2 問われない教育力 教師力アップセミナーの主旨に大賛成。 家庭の教育力、地域の教育力の低下とはいうが、学校の教育力という言葉さえ、聞かない。本セミナーは明確に述べている。 学校の教育力は、子どもへの影響力、親への影響力、地域への影響力がどれほどあるかということ。その自覚を学校がもっているかどうか。相当の覚悟をしなければ、学校の教育力を高めるのは難しい。 <例>学校は地域に頼むが、逆に地域からの頼みに応じているか。厳しい地域の目があることを感じるべき。 <例>先生はなぜあんなに冷たい顔でぶっきらぼうなんだ。
3 灯台教師と黄門様授業 <問>先生方はだれのための授業をしていますか。 子どものためと答えるでしょう。ところがその子どもをどれほどとらえて授業をしているのか。不明確な方が多いのではないか。
灯台教師とは、子どものことを考えず、自分の光を出して、その光にあたった子どもだけを面倒みる教師。「僕は分からない」という子どもを育てているか。分かる子どもだけを指導しているのではないか。 黄門様授業とは、最後に結局、これを覚えておけ!という授業。
4 授業力をあげる5つのポイント @ 子どものしっかりとらえること 自分は授業では名刺大の紙をいつも持っていて、子どもについて気づいたときにはさあっとメモをした。 A 抽象からの脱却 指導案に子どもの姿を入れろ。3名の子どもでいい。その子どもを1時間でどうするかを明確にせよ。 B教材をあたためよ。 日本全国から指導書がなくなればいい。 C自分の姿を鏡に映せ。 自分の授業をテープにとっていつも聞いていた。自分で自分を磨く努力。 Dすばらしい友、師を選ぶ。 授業実践を語り合える友。